お金が入ってくる体質になる~『ワタナベ薫 お金の格言』ワタナベ薫※追記あり、感謝。

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はじめに

僭越ながら、ワタナベ薫さんの帯の写真を見てピンと来ました。

この著者はお金に余裕があり、人生に満足していそうだと。

この人の格言を聞いてみたいと。

お金の貯め方の指南書ではなく、お金との向き合い方、ひいては人生訓にも通ずる書でした。日々の生活での気の持ち方に変化があり、心に響く本でした。

お金を貯めたいと思っている人にこそオススメです。

 

私的付箋

お金に気持ちを乗せて

お金が入ってくることを喜び、感謝すること。お金を喜んで快く出してあげること。貢献する気持ちで人に与えること。そういうことの積み重ねで、本当にお金は入ってくるようになる。(p136)

 

この本ですぐに実践できるのがここ。私は支払いの時はどんなことでも良いので感謝の念を入れてお金を払うようにしました。「美味しいものをありがとう」とか「いつもお世話になっています」とか。

あとは、「お金がない自分」をなるべくセルフイメージしないこと。そういう不安は現実を引き寄せて実現してしまうから。

「お金がない自分」のイメージから脱却する手段として、年齢と同じだけの金額を財布に入れるという方法も紹介されています。

 

 

自分には価値がある

もし貯めるとしても、その目的は「自分のワクワク」のため。海外旅行に行くため。ライブや好きなことを学ぶために貯めた。不安と恐れに満ちて貯めるのと、大違いだ。

(中略)

世界的に見てお金持ちが多い民族、ノーベル賞が一番多く出ている民族はユダヤ人だ。

古代のユダヤ人はさまざまな背景が絡み合って迫害されていたため、貯めていた資産も強盗に遭えば、一夜にしてゼロになってしまう環境にあった。(中略)ゆえに、ユダヤ人が一番お金をかけるのは、自分への教育なのだ。

価値あるお金の使い方とは、そうした自己投資に加えて、自らの喜びのために使うこと。(p131)

 

 

私もこの精神を持ち続けたいなと思い、共感した部分。自己投資、賛成!

日本は終身雇用の時代はとっくに終わっているし、年金だって貰えるのは遠い将来。だったらこの先、資本となるのは自分自身しかない。

将来の不安のために貯めこむのではなく、自分がワクワクするものは何か、何をしている時が心地よいのかの感度を研ぎ澄ませ、そのために貯める。その波動が周りにも伝わるし、めぐり巡ってまた戻ってくる。

また、自分のために使うということは自分を大事にするということ。自分はそれだけの価値がある人間なのだと意識しないといけない。自分で価値のない人間だと思っている人はそういう波動を出していて、相手は価値がないと感ずればその人に対価を払おうと思わないのだから。

 

 

うまくいかない時こそ手放す

うまくいかないときは、色んなことに伝染してしまい、すべてがうまくいかなくなったりする。(中略)実は、そのときこそ、人としての成長の時期であり、無駄な物を淘汰する絶好のチャンス!!その状態に直面したときには、必ず何かを手放す時期に来ているのだ。(中略)その手放したほうがいいものは案外、「これだけは手放せない!」と強く思っているもの、つまり執着しているものなのだ。執着があると、なかなかうまく廻らなくなっていく。だから早めに手放すものが何であるかに気づき、早く循環させたほうが早く新しいステージにいける。(p145)

 

誰にでも必ず来るうまくいかない時をいかに早く通り過ぎるかのコツ。

執着しているものは手放すのには勇気がいるけれど、ここで大事なことは視点を変えてみることなのだと思う。自分の立ち位置を変える勇気が必要。

 

本当に変わった!

この本を読んでから実践できることをやってみて、と言っても気の持ち方を変えてみただけなんですが、本当にお金が入って来ました。

数年ぶりにボーナスが出たり(途中、私自身産休だったこともあるのですが会社の業績が低下気味でした)、担当の顧客から報酬の増額の申し出を頂いたり(こちらから何を言ったわけでもなく、ただ予想外に増額の申し出がありました)、会社の売り上げが上がるということがこれまた担当の他の顧客からもありました。

 

お財布を新調したとか、年齢と同じだけの新札をお財布に入れておくといったことは特にしておりません。あ、ただ少しだけ多めに入れておくようにはなりました。その代わり、仕事の時間は会社のため、お客さんのために最大限自分の出来る限りのことをし尽くそうという気持ちを特に大事に意識するようにしています。そして、仕事の時間が終われば今度は家のこと、自分のことのために完全にスイッチを切り替えるということも。

 

本当にお金の流れが自分のところに向いてきたと実感する出来事がこの1ヶ月の間に起こりびっくりしています。この流れを自分のところで止めてしまわないように、自分の前を流れて行くように、そして、そこから自然にお金が貯まっていくことを思い描くようにしたいと思います。ワタナベさんありがとうございます。

 

 

 

私的エッセンス

・与えれば与えられる

・「お金がなくなる」という不安からの解放、執着しない

・いい感情を乗せてお金を送り出す

・なさそうであるのがお金

・自分のワクワクのために投資する

 

 

目次

はじめに

あなたに届いた”招待状”をどう受け取る?

  1. 人から奪う人とタダで何かを得ようとしている人はいつまでたっても、豊かになれない
  2. 節約の奴隷は、お金に対する執着を生む
  3. 年齢と同じ金額を、お財布に入れてみよ 他

お金ほど思い通りに動くものはない

  1. 「ケーキ大好き!」「旅行大好き!」って言えるのに、「お金大好き!」って言えないのはなぜ?
  2. 「お金で幸せにはなれません」というセリフはお金持ちが言ってもいいセリフである
  3. 世界一愛している人の笑顔を思い出してみてお金はその人の笑顔の数を増やしてくれるサンタクロースなんだ 他

美しさと品性が必要な理由

  1. お金は清く正しく美しいだからこそお金は品よく美しく使うこと
  2. 今着ている服が、未来のあなたを決めている
  3. 財布に入れるお金と人に渡すお金は新札で 他

豊かな循環に乗れる人、乗れない人

  1. 給料に頭打ちなし!
  2. お金の動きは実におもしろいあるところにはもっと集まりないところからは、あるものまでなくなっていく
  3. お金が話せるとしたらお金はあなたに何をアドバイスするだろうか? 他

ワンランク上の自分、ワンランク上の人生

  1. 上っ面を飾ることよりも、廃れることのない経験と知識を得ることにお金は使うべしそれが将来、お金を生む金の卵となる
  2. プチプラばかり着ているとプチプラな人になっちゃうぞ!
  3. ブランド物をローンで買うのは、まだそのブランド物を持つ器じゃないということ 他

おわりに

 

自分の人生は自分で選ぶ~『幸せになる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教えⅡ』岸見一郎・古賀史健

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はじめに

ベストセラーとなった前作『嫌われる勇気』の続編となるアドラー心理学の本です。

今回も自分の自己啓発のためにと思って中身をよく知らずに買いましたが、自分を高める教え以外にも目下、子育て中の私にはドンピシャな内容でした。

ただ、一回読んだだけでは哲学思想なので上滑りしているような感覚を覚えました。3回読んでやっと自分の中に取り込めるというか、頭のどこかに置いておいて日々の子育ての軸にできるかなという思いです。

人を育てるという責任感を再認識させられました。人を育てるという上から目線がそもそもこの教えとは違うわけですが。

 

私的付箋

自分の人生は自分で選ぶ

子どもたちが失敗したとき、たしかにあなたは責任を問われるでしょう。でも、それは人生を賭した責任ではない。ほんとうの意味で責任をとらされるのは、本人だけです。(中略)最終的な責任を引き受ける立場にいないあなたが、他者の課題に介入してはいけません。(中略)たとえその決断が失敗に終わったとしても、子どもたちは「自分の人生は、自分で選ぶことができる」という事実を学んでくれるでしょう。(p124)

 

本書は哲人と学校の先生である青年の対話形式で、この言葉は哲人から青年へ向けられた言葉です。学校の先生と子供の親とでは子供に対する責任の重さは違うとは思いますが、教育の目的は自立であるという部分に関しては共通した理念だと思います。

しかし放置することではなく、大人は知識や経験があればそれを提供し、いつでも援助できる距離で見守ること。

そして、子供に対しても尊敬するという態度で接すること。尊敬とは「信頼」することで、「信頼」と「信用」は違う。「信用」とはその人を条件付きで信じるが(銀行の信用貸付がそう)、「信頼」とはその人自身を信じること。

自ら選択する人生を歩ませる、命の危険がない限り、その子を信頼して。

 

 

ほめてはいけない、叱ってもいけない

「ほめられること」を目的とする人々が集まると、その共同体には「競争」が生まれます。他者がほめられれば悔しいし、自分がほめられれば誇らしい。いかにして周囲よりも先にほめられ、たくさんほめられるか。さらには、いかにしてリーダーの寵愛を独占するか。こうして共同体は、褒賞をめざした競争原理に支配されていくことになります。(p136)

 

 

人間は本来弱い存在であり、その弱さを補うために共同体をつくり、分業という協力社会がある。人の心には本来、共同体感覚が内在しており、それは教育で「身につける」ものではなく、「掘りおこす」ものなのだ。

競争原理は人間が本来持つ共同体感覚には馴染まないということなのでしょう。

競争原理の元は自分への承認要求であり、それを目的とする人生は承認をしてくれる他者の人生を生きることになる。ゆえに競争原理を持ち込んではならない。

でも、ほめると子供の動きが良くなるのでついついほめて育てたくなりますよね。でも、それって結局は、自分の都合に合わせて操作しているという指摘には耳が痛いです。ありのままのあなたでいい、生まれた時からあなた自身を信頼=尊敬しているのよという態度で少しでも接するように心がけたいです。

私も親が正しいと思う親の人生を歩んでほしいとは願っていません。たくさん失敗もして納得できる人生を選んでほしいなと思います。

 

 

運命の人はいない

あの「黄金時代」は、もう終わったのです。そして世界は、あなたの母親ではない。あなたは自分の隠し持つ子ども時代のライフスタイルを直視し、刷新しなければならない。愛してくれる誰かが現れるのを待っていてはいけません。(p260)

 

 

 

子供は生まれた瞬間から自分の生をつなげるために泣いて訴えて、大人をコントロールする。まるで世界の中心に君臨しているかのように。しかし、自立した大人になるためには、そのような自己中心性からいつかは脱却しなければならない。それが自立であり、教育の目的である。

そして、他者を愛することを知り、主語が「わたし」から「わたしたち」へと変わる。それはやがて共同体感覚にたどりつく。愛する人はいつか現れるのではなく、目の前の人を愛することから始めましょう。尊敬しましょう。運命の人は現れるのではなく、運命は自らの手で作り上げるものなのだから。

それが、愛する勇気、すなわち幸せになる勇気。

 

 

私的エッセンス

  • 共同体感覚とは、「他者の関心事」に関心を寄せること
  • 「悪いあの人」「かわいそうなわたし」ではなく「これからどうするか」
  • 利己心を追求した先に「他者貢献」がある
  • 幸福とは貢献感である
  • 愛し、自立し、人生を選べ

 

 

目次

第1部 悪いあの人、かわいそうなわたし

  •  アドラー心理学は宗教なのか
  •  教育の目標は「自立」である
  •  尊敬とは「ありのままにその人を見る」こと 他

第2部 なぜ「賞罰」を否定するのか

  •  教室は民主主義国家である
  •  叱ってはいけない、ほめてもいけない
  •  問題行動の「目的」はどこにあるか 他

第3部 競争原理から強力原理へ

  •  「ほめて伸ばす」を否定せよ
  •  褒賞が競争を生む
  •  共同体の病 他

第4部 与えよ、さらば与えられん

  •  すべての喜びもまた、対人関係の喜びである
  •  「信用」するか?「信頼」するか?
  •  なぜ「仕事」が、人生のタスクになるのか 他

第5部 愛する人生を選べ

  •  愛は「落ちる」ものではない
  •  「愛される技術」から「愛する技術」へ
  •  愛とは「ふたりで成し遂げる課題」である 他